第15回アジアジュニア団体戦遠征リポート-9(大会を終えて)

アジアジュニアリポート⑨~大会を終えて~

今回は得たものの多い遠征になりました。女子の結果は決して良いのもではなく今後への不安も多く残ったことも事実ですが、選手達にとっては国内の大会では得れない何かを経験できたと感じています。それは、選手個人の技術や戦術もそうですが、日本代表として戦うことの大切さを男子チームの戦い方から学べたのではないかということです。プール3位という成績は、決して良いものではなくシンガポールに敗れたということは代表チームとして許されないことであります。選手自身もそれは強く感じています。しかし、大切なのはその負けから何かを学び具体的にアクションを起こしていくことだと思っています。山崎はその経験を中国戦でリカバリーしました。その山崎は今年がジュニア最後の年です。そんな中、杉本がこの1年で著しい成長を見せてくれており、2番手としては確実な仕事をこなしてくれました。また、今回のメンバー及びメンバーに入れなかった選手の競争力を高めていき、各選手の今後の奮起に期待をしてナショナルチームとしてバックアップしていきたいと思っています。

一方、男子チームは細かい部分での反省点はありますが、昨年の世界ジュニアで得た経験を最大限表現できた結果だと感じています。プールリーグではインド・香港に力の差を見せつけられましたが、目標に掲げた5位(過去最高順位)を接戦2つ(プールリーグでのヨルダン戦と最終試合のスリランカ戦)制して勝ち取ったことは非常に意味のあるものであり、選手達の成長の証であると思います。特にスリランカ戦においては、小林の競った中での敗戦を遠藤がリカバリーし、その後の郡司が今持てる全ての力を出し切って失いかけた勝利を奪い取ったことは非常に大きなステップだったと思います。次の団体戦からは、郡司がジュニア卒業のために抜けますが、このチームワークを保って更なる上を目指していける可能性を強く感じた試合でした。また、全試合において選手が1つの目標に意識をフォーカスできたこともこのチームの強みであると感じました。

さて、ここで修正点の1つを上げます。これはジュニアだけでなくシニア代表においてもあげられることであります。

「取れるべき点・取れるべきゲーム・勝てるべき試合を逃す」

これが、今回の日本チームに強く感じられたことです。ラリーの中で得点のチャンスを得てもミスを犯してしまったりそのチャンスに気がつかずアタックに出れないことが目立ちました。そのミスや展開のミスから自分に傾いていた流れを相手に渡してしまい取れるゲームを逃すことが見られました。勝てるべき試合を自らの失敗で逃す試合がありました。これらの失敗はレベルが上がるほど致命的になってきます。たかが1点が最後には敗戦に繋がる重い1点になることを今回の経験で感じ取ることができ、日々の練習の中でこれらのミスを修正していく意識を持つことが非常に重要であることを理解していければ今回の遠征はとても有意義なものであったと感じています。

また、コーチングを行う自分達スタッフも共通認識を持ち、4月から始まる「ナショナルトレーニング」や今後の遠征の中で選手達がしっかりレベルアップしていけるようサポート力を高めていくことが必要であると感じさせてくれる大会でもありました。選手達同様にスタッフも成長していけるように努力していきたいと思います。

最後に今回の選手達は日本代表として誇れる試合をしていました。今後の進化を信じて「より高い位置」を目指して挑戦し続けていけることを確信できるチームであったと強く感じています。今後ともシニア・ジュニアともにナショナルチームを応援していただけるようなチーム作りと挑戦をしていきたいと思っています。

佐野

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